シャープペンの芯折れによる集中力への影響
<筆記具の性能とその効果を科学的(脳波)に検証>
ゼブラ株式会社(本社:東京都新宿区/代表取締役社長:石川 真一)は、シャープペンの芯折れによる集中力への影響を調べるため、脳波を計測する実験を2014年12月1日に行いました。ユーザーの筆記具への不満を科学的に検証することで、新商品開発に活かすことを目的としています。
背景
シャープペンは、中高生の9割が毎日勉強などに使う筆記具です。しかし、集中してペンに力を入れた時に芯が折れることが最大の不満点でした。その不満を解決するため、ゼブラは2014年11月12日に、どれだけ力を込めても芯が折れない※シャープペン『デルガード』を発売しました。そこで実際に、試験のように高い集中力と筆記速度を要求される場面で、従来のシャープペンと『デルガード』を使って、集中力に違いが出るかどうかを、脳科学的に検証する実験を行いました。
方法
- 実験参加者に脳波記録用電極を装着後、従来のシャープペンと『デルガード』の2種を使って計算問題を解いてもらいました。
- 計算問題に取り組んでいる最中にランダムに短い雑音を聞かせ、脳がどれくらい反応(注意散漫)するか、を脳波で計測しました。
この実験では、集中していればしているほど「外界からの刺激(雑音)」に対して人間の脳が反応する度合いが小さくなることが予測されます。
- ※ 被験者:高校3年生男子1名
- ※ 問題:マークシート式計算問題150問
- ※ シャープペンシルは両条件とも、3回ノックして芯を出した状態で使用
- ※ 調査機関:株式会社NTTデータ経営研究所情報未来研究センター
結果
◎従来のシャープペンを使用して芯が複数回折れる状態では、雑音に対して脳が反応しやすく、集中力が大きく低下する様子が見られました。
◎『デルガード』を使用して芯が全く折れない状態では、実験中の雑音に対する脳の反応が従来品と比べて、36%抑えられました。(集中力の指標である脳波成分の振幅値を比較)
▼雑音に対する脳波反応
▼雑音提示後100ms後の電位分布
今回の実験により、芯折れに対する集中力の影響を科学的に検証できたことは、大きな成果です。ゼブラは今後も、学生が集中して学習できるための筆記具やお客様の不満を解決する研究開発に取り組んでいきます。
補足
『デルガード』について
筆圧や書く角度に合わせて芯をガードする新開発の内部機構により、どれだけ強い力をかけても芯が折れないシャープペン。2014年11月12日(水)より全国の文具取扱店にて発売中です。
特長1:筆記中の、あらゆる角度のどんなに強い筆圧からも折れないように芯を守ります。【特許出願中】
- 紙面に対し、垂直に強い筆圧が加わると、軸に内蔵されたスプリングが芯を上方向に逃し折れを防ぎます。
- 斜めに強い筆圧が加わると、先端の金属部品が自動で出てきて芯を包み込みガードします。
その二つの機構が、加わる力の角度や強さに合わせて自動で配分を調整して作動します。
(※芯が出ていない状態から、4回以上ノックして書くと折れることがあります。)
特長2:芯が内部で詰まって出なくなることを防ぎます。【特許出願中】
軸内部にシャープ芯を誘導する部品を取り付けたことで、短い芯でもずれて詰まることがありません。
効果:芯折れや芯詰まりを気にせずに使えることで、毎日の勉強やテストなどの大事な場面で、ユーザーが安心して書くことに集中することができます。『デルガード』は、中高生にベストパフォーマンスを提供します。
『デルガード』は、シャープペンに対する中高生の一番大きな不満を、通常の使い方で解決した初めての商品です。
初年度販売目標は、200万本を見込んでいます。
実験の様子を撮影した動画を、ゼブラ公式YouTubeチャンネル(https://www.youtube.com/user/zebrapres)で、ご覧いただけます。