脳研究の中で、「書字」という活動が注目を集めています。「書字」という行為には、脳機能の中で関わっていない箇所がないと思われるほど、広範囲にわたって脳を同時に大きく使っています。さらに、平面的なかなくぎ文字を書く時と、立体的で流れるような文字を書く時では、脳の使い方が違うことと考えられています。

最近話題にのぼる「ITボケ」や「ゲーム脳」なども、この手で文字を書かなくなった私たちの生活が少なからず影響しているようです。パソコン等での作業に慣れきってしまうと、脳の活動が低下してしまうことはよく知られています。パソコンやゲームを長時間続けている人の脳波は、「痴呆」と同じ状態になっていると指摘される点からも、「書字」の大切さがうかがわれます。

脳の活動には大きなエネルギーが必要。体重の2%程度の重さの脳が、体全体の20%近くのエネルギーを消費しています。

体重の約半分を占める筋肉が体全体の20%程度のカロリーを消費するのと比べてみると驚いてしまいます。また、脳が必要なエネルギー源はブドウ糖だけ。とってもぜいたくな器官なのです。脳は体の他の器官と違い、それ自身が痛みなどを感じないため、客観的な視点に立って、その活動のバランスをとっていくことが大切です。